2009年05月05日

IT



 IT


 「IT」   スティーヴン・キング 作品



 こちら、スティーヴン・キングの長編小説。「IT」(イット)の文庫です。実は、社会人になってすぐに書店でこの作品のハードカバーを見つけて、そのあまりのインパクトに購入。文庫化されてからも、「読み直すならば文庫のほうがいいよね」と文庫版も購入。(こういう事をけっこうやらかす私)




 とある小さな田舎町で、約30年周期で起こる行方不明や事故、災害による大量死・・・死のサイクルに始めに気付いた少年達は、やがて背後に見え隠れする禍々しい存在と対峙する事になる。言葉では表せない「それ」=「IT」との対決は、少年達が勝利したかのように見えたが、彼らが大人になった30年後、再び「IT」が訪れる・・・。





 とにかく、登場人物の背景や描写をきっちりとしているので、ページ数がすごいこの作品。キングの短編も好きですが、やはり長編は他にはマネできない凄みがあります。キングと言えばホラーと思われがちですが・・・まあ、確かにホラーなんですけど(どっちや)怖いとか血しぶきだけのホラーでない物語の深さがあるので大好きです!!



 この作品は、ホントにキング作品の中で一番好きです。大人になったら見えなくなる、気のせいで済ませてしまう事柄も、子供の時には「信じて」いける、信じているからこそ、力になるというキングの思いがすごく現れてます。「魔法は存在する」という言葉で、ほんとに彼はストーリーテラーとしての才能が枯渇する事がないんだろうなと思いました。



 長い話ですが、読めばものすごく面白いです!!




 ちなみに、こちらの作品も映像化されてます。海外のテレビドラマ用に作られたそうですが、DVDも発売されてます。低価格で販売されてるんですが、昔の作品すぎて日本語吹き替えでないところが残念です。


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Posted by 魚月なつき at 23:36│Comments(3)海外小説
この記事へのコメント
 お、来ましたねー! キングと言ったら、『IT』ですよねー! もはやぼくは再読ということをしないんですけど、ごく希に、再読したいと思うことがあります。それが『IT』ですね。つまりはまだ再読できてないということですが……
 あと、『呪われた町』かな、再読したいのは。初キング体験だったので、いい思い出になってます。

……ちなみにダークタワーは、途中で挫折しました。筆力にまかせてぐいぐい連れて行ってくれているうちはいいんですが、一度ひっかかってしまうと、もう乗り切れなくなる――近年のキングはそんな感じがします。
Posted by guntechguntech at 2009年05月08日 11:03
quntech様

キングお好きでしょうか?「IT」は再読するにはちょっと長編すぎるので大変ですよね・・。
 「呪われた町」も大好きな作品です。特にラストが好きなのです。

ダークタワーシリーズはキングのライフワークだったそうなので、全巻揃えたのですが、2巻で引っかかってます(笑)頑張ります・・。
Posted by 魚月なつき魚月なつき at 2009年05月12日 20:31
 キングは好きですよ――というか、わたし、SF読みなので、ホラーとSFの境界をちらちら動くキングが目に入ってしまう、というのが正しいんですが。

 おっと、ダークタワー、2巻でひっかかりましたか。わたしは4巻ぐらいまではがんばりましたよw
Posted by guntechguntech at 2009年05月15日 11:27
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