2009年04月24日
オッドトーマスの霊感
「オッドトーマスの霊感」 ディーン・クーンツ作品
これ、最初にアマゾンから「こんな商品も出てますよ」というお知らせに載ってるのを見たときは何かの冗談かと思ったタイトルだったのですが・・邦訳する時にもう少し何とかならないものかと思うタイトルが多いのでほんと、いい方法はないものですかね。
主人公はオッド・トーマス。何事にも控えめで、普通の生活を望む奥ゆかしい青年です。冒頭から、近所の顔見知りの少女とのごく日常的な触れ合い(挨拶とか)を描いてるなあと思ったら・・・彼は霊感青年でした。まあ、タイトルからして何らかのシックスセンスをもってるものだとは思ってたんですけど、「え、いきなりその女の子が幽霊ですか」って思わせる書き方はさすがです。と、いうのも、今回の作品は一人称で語られてて、オッドの主観でずっと語られてくので判別つきにくい部分があるんです。
近年のクーンツ作品はどうしてもサスペンス色が変に強すぎて、読みにくかった(正直)のです。今回のも最初はすっごく、オッドの一人称がくどくどと続くので読みにくいなあと感じました。でも、少女の幽霊との話からは、どんどん面白くなっていきますよ。
ところで、クーンツファンで有名と言えば作家の瀬名秀明氏。クーンツ作品のコレクターでもありますが、瀬名氏がこの作品かなり気に入ってるようで大絶賛しておりました。確かに、オッドのシリーズは次々読みたくなるし、出てくる登場人物で、オッドの力になる(・・・支えか)人達のなんと暖かいこと。
続編の翻訳、出版が楽しみな作品です。
Posted by 魚月なつき at 07:48│Comments(0)
│海外小説